脱毛症という病気があります。これは自分で髪の毛を無理やり抜いてしまうという症状です。治療したいのももちろんですが、現在悩まされていない人も、予防として知識を持っておくほうが良いです。実は、この脱毛症は強迫性障害という障害とも関連しています。今回の記事では、その強迫性障害と脱毛症の関係性について詳しくお伝えしていきます。
目次
強迫性障害によって髪の毛が抜けてしまう?
自分で無意識に髪の毛を抜いてしまうという困った病気脱毛症と、強迫性障害という精神障害の2つは深い関連があるとされています。この2つは、「自分には起きない特別な病気だ」と思ってる人もいるかもしれませんが、実はどんな人にでも発症してしまう可能性はあります。これは、脱毛症においても、強迫性障害においても同じです。今回はこの脱毛症と強迫性障害の関わりや、それぞれが起こす症状について解説していきます。実際に脱毛症が発症しているかたもちろん、発症していなくても、予防していきたいという方は参考にしてください。
脱毛症とは?
脱毛症と聞いたことがあっても、詳しく知っているという人は案外少ないと思います。そのため、まずは脱毛症の基礎知識について知っておきましょう。ぜひ参考にしてください。
脱毛症とは、自分の手で髪の毛を無理やり抜いてしまうという困った病気のことです。「髪の毛を抜こう」と認識して無理やり抜いてしまうという場合もあれば、意識せず、なんとなく抜いてしまう、ということもあるそうです。ちなみに、自分の手で髪の毛を抜くという特性のため、初めのうちは自分の手が自然に届く前髪からその脱毛症が始まることが多いと言われています。しかし前髪を抜き終わってしまうと、今度は別の場所にも脱毛症の被害が広がっていきます。これは髪の毛だけではなく、毛の生えてる部分全てにおいても言えます。例えば、まつげやまゆ毛であったり、腕に生えてる毛などです。体中の毛が自然に抜けていってしまうと、周りからも変に思われてしまうので、できれば防ぎたいですよね。しかし、自分の髪の毛を自分で抜いてしまう病気と言われても、なったことのない人からすると信じられない。という感想を持たれるのではないでしょうか。確かに、抜くつもりがないのに抜いてしまう、ハゲになりたくないのに自分で髪の毛を抜く、という行為は普通に考えれば不自然な行為です。
脱毛症の原因
脱毛症というのは一体なぜ起こってしまうのでしょうか。実は、脱毛症の原因というのは何らかの病原菌によって起こる病気ではなく、強いストレスが原因なのです。精神的な原因やうつ病の人が併発したりすることがきっかけの大半を閉めているようです。日常生活の中でストレスが多いと感じている方は気をつけておいた方が良いかもしれません。BFRBSという自分自身の身体に対する繰り返し行動が、脱毛症になりやすい人の特徴として挙げられます。BFRBSというのは、何らかの行動を自分の体にたいして、繰り返し行うことをいいます。皆さんの中でも身に覚えがあるかもしれませんが、例えばニキビができたらついつい潰してしまう。ささくれが出来るとついつい剥いてしまう。こういう癖がある人は脱毛症の初期段階なのかもしれません。程度が低ければそこまで大した問題ではありませんが、常に皮膚を剥いてないと気がおさまらないというようなレベルまで発達すると心配です。これはやがて脱毛症に症状が発展してしまう可能性を秘めています。
抜け毛と精神疾患の関係性
では、冒頭でお伝えした、強迫性障害と脱毛症の2つにはどういった関係があるのでしょうか?脱毛症が止まらない理由の一つは、髪の毛を抜くことで達成感が味わえるためといわれています。その達成感はやがて安心感につながり、やめられなくなくなるということです。もう一方の強迫性障害というものも、エスカレートした不安を解消する行動だと言われてます。この2つは、他の人からするとおかしいと思うような理にかなわない行動が、安心感につながっているという点で共通しています。
この点、脱毛症と強迫性障害という。2つの症状は、どちらか片方が発症すると、もう片方に発展して併発してしまうという可能性があります。また、この2つ以外の精神疾患が原因となり脱毛症や強迫性障害が発症してしまうという場合もあります。では、一体どのような疾患が原因で強迫性障害の引き金になってしまうのでしょうか?説明します。
うつ病
強迫性障害の症状の引き金となる原因の一つに、うつ病が挙げられます。うつ病というのは、発症にストレスが大きく関わっていると言われていたり、セロトニンが不足していることが原因と言われていたりします。この点、ストレスという部分では、脱毛症と原因が似ています。うつ病になってしまったことにより、脱毛症が発症し、さらには強迫性障害まで発症してしまうという人も多いそうです。
統合失調症
統合失調症とは、思考力や認知能力に乱れが出てしまうという病気のことをいいます。幻覚や幻聴といった症状があります。幻聴の中でも、常に周りから責められているような声が聞こえたりするという、嫌な意味での幻聴が聞こえる場合が多いので厄介です。こういったことが気持ちを不安にさせ、そこから強迫性障害に繋がっていくという場合が多いようです。
脳炎
脳炎とは、脳に炎症が起きてしまう病気のことです。また、脳の細胞のネットワークに異常が出てくるとてんかんという病気に繋がります。このどちらもが、脳が誤作動を起こしてしまう病気なので、それが引き金となって、強迫性障害に繋がってしまうケースも多いようです。様々な病気が絡んで複雑な状況が強迫性障害を引き起こすということなのです。
脱毛症や強迫性障害の対策
強迫性障害や脱毛症は、放置してしまうと危険です。うつ病をはじめとした精神疾患は、見た目の症状が無いので、なかなか判断が難しいところです。そのため、精神科でしっかり診察を受け対策を立てましょう。精神科を受診し、「病気じゃない」と診断されたとしても、それは無駄ではなく、それだけで安心できるので行く効果はあります。病院に行くのが恥ずかしいなどと思ってしまわずに、変だな、おかしな、と思ったらすぐに病院に行ってお医者さんの意見を仰いでください。後から苦しい思いをせずに、解決につながります。
軽い症状のうちに治療してしまえば、治療の期間も短くなり、かかる費用も少なくなります。また、早期に治療ができれば自分で髪の毛を抜いてしまうという脱毛症の被害も減るので、ハゲに繋がりにくくなります。
自分でできる脱毛症の対策
育毛剤
自分でできる脱毛症対策として最もわかりやすいのが、育毛剤の使用です。髪の毛を抜くという行為が止められないのであれば、そのかわりに育毛剤を使って髪の毛を生やしてプラスマイナスゼロに持っていくという方法です。髪の毛を抜いて味わう達成感よりも、コツコツと育毛剤を使って髪の毛が生えてきたときの達成感の方が高いのではないでしょうか。その方が自分のためになります。
美容院へ行く
脱毛症によって部分的に髪の毛が抜け落ちてしまった場合、これまで通りのヘアスタイルを維持するのは難しくなってしまいます。そこで美容師さんにその状況に合わせて不自然ではない髪型を提案してもらうことをお勧めします。髪型が変だと、なかなか外出する気にもなりませんし、人に見られることがストレスになる場合もあります。プロの美容師さんであれば、上手に脱毛症の被害が出ているところをカバーしながらおしゃれなヘアスタイルにしてくれるはずです。中には、脱毛症に詳しい美容師さんもいますので、そういう美容師さんが見つかったらぜひその方のところへ行って髪の毛をカットしてもらってください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このように、脱毛症によって髪の毛が抜けてしまっても、育毛剤を使ったり、美容室へ行ったりする方法で、カバーすることができます。しかし、やはり元々の病気を改善しないことには、根本的な改善にはなりません。そのため、日常で感じているストレスなどをなくすように努力をしていくことが重要です。
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