ダウンロード

髪LABOの育毛理論 ~一般的な男性の薄毛AGA~

AGAとは

本サイトでは、成人男性によくみられる一般的な薄毛をAGA(エージーエー)と呼びます。

Androgenetic Alopeciaの略です。

一般的には「男性型脱毛症」「壮年型脱毛症」などと呼ばれることもあります。

AGAの特徴的症状

AGAは男性ホルモンの影響により起こる脱毛症で、主に額の生え際頭頂部の髪が、どちらか一方、または双方から薄くなってくる状態を指します。

出典:http://www.aga-news.jp/secure/about_aga/index.xhtml

(図1)出典:http://www.aga-news.jp/secure/about_aga/index.xhtml

AGAが発症する箇所

AGAによる薄毛の原因は、男性ホルモンと5α-リダクターゼ還元酵素という酵素が結びつくことによって作られるDHT(ジヒドロテストステロン)の影響によるものです。

このDHT(ジヒドロテストステロン)はAGA特有の脱毛部である、頭頂部、前頭部(額の生え際)特に高濃度で見られます。
DHTは、耳の上で頭部を囲んだ時の上の部分(鉢の部分)にしか発生しないので、上の図1にあるⅦのような脱毛は起こしますが、側頭部や後頭部にはAGAは影響しません。

男性ホルモンが脱毛症を引き起こすのでなく、5α-還元酵素という酵素が結びつくことによって作られるDHT(ジヒドロテストステロン)が脱毛症を引き起こすのです。

この5αリダクターゼには1型と2型があり、多くの場合は2型5αリダクターゼが原因でAGAを引き起こしています。

1型5αリダクターゼの特徴

1型5αリダクターゼは毛穴の中を含めた皮脂腺に分布しています。
男性ホルモンとこの1型5αリダクターゼが結合してできたDHTが、皮脂腺を刺激して皮脂を過剰分泌させて、これが頭皮環境を悪化させて若ハゲを進行させるのです。

2型5αリダクターゼの特徴

1型5αリダクターゼは毛穴の中を含めた皮脂腺に分布するのに対して、2型5αリダクターゼは毛乳頭(髪の毛の細胞を創る部分)に分布しています。
男性ホルモンとこの2型5αリダクターゼが結合してできたDHTは、毛乳頭にある受容体にくっつき、髪の毛の成長を阻害したり、毛乳頭を攻撃して異常脱毛をおこさせたりします。

2型5αリダクターゼは毛乳頭に存在するので、髭や体毛が濃い人はこの2型5αリダクターゼが影響しているのです。でもちょっと待って?2型5αリダクターゼが影響すると体毛が濃くなる?薄くなるのではないの?と感じた方も多いでしょう。
そう、前頭部と頭頂部においては薄毛を引き起こす2型5αリダクターゼが、髭や腕や胸などの体毛の部分では逆にフサフサと必要以上の発毛力となるのです。不思議ですよね。

出典 : http://aga-guidance.com/agatiryokisopm.html

出典 : http://aga-guidance.com/agatiryokisopm.html

全ての男性がAGA進行していく

AGA(エージーエー)による脱毛症の進行は、思春期を過ぎた全ての男性に100%発生します。
症状の兆候が見え始めるのは30代前後が最も多く自覚の有無を問わずに、30代男性の70%がAGAの兆候が見られはじめていると言われています。

そして、AGAは年齢を重ねるごとに抜け毛・うす毛がゆっくりと進行していきます。
額の生え際や頭頂部の髪が、どちらか一方、または双方から薄くなります。

幼少期の毛量と、中高年になったときの毛量が相違ないという人は存在しません。
特に症状の軽い方は、男性の50代を超えるころから、特に前頭部に影響を受けます。

薄毛か、否かの判断基準としては、年齢相応の毛量があるか?と考えるのが適格だと考えます。
また、AGAの治療としては、完治を目指すのでなく進行を遅らせる為の治療が必要になります。

AGAの遺伝性

「ハゲは遺伝する」とよく言われますが、これは即ち男性ホルモンの分泌量と5α-リダクターゼ還元酵素の感受性が遺伝性を持っているということになります。

遺伝的に男性ホルモンの分泌量とα-リダクターゼ還元酵素の感受性が高ければ、その分DHT(ジヒドロテストステロン)の生成量が増え、結果AGAは早期に進行していくことになります。

AGA遺伝のメカニズム

よく「父親がハゲてるから自分も将来ハゲる」と言っている方がいらっしゃいますが、実は遺伝的に父親の薄毛に関する遺伝子は受け継ぎません。

AGAの遺伝は、「父親がハゲていても大丈夫」「母親側の家系にハゲが多ければ要注意」ということになります。
これはAGA遺伝子は、AR遺伝子というところに存在しており、X染色体から遺伝するからです。

下記の図はAR遺伝の仕組みを図にしたものです。
inheritance

仮に上の図の中で父親がAGAになりやすいX染色体を持っていた場合でも、男性であれば母型のX染色体と父型のY染色体を受け継ぐことになりますので、上の図の場合ですと、薄毛の遺伝子を受け継いでいる可能性は1/2ということになります。

仮に上の図で母型の祖母もAGAになりやすいX染色体を持っていて、母親が祖母と祖父からそれぞれAGAになりやすいX染色体を受け継いでしまっている場合は、100%の確率でAGAになりやすいX染色体を遺伝しているということになります。

だから「AGAは母方の家系から隔世遺伝する」「母親側の家系にハゲが多ければ要注意」と言われるのですね

日本人に比べて欧米人は、AGAになりやすいX染色体を持っている確率が極めて高いとも言われています。

AGAの原因と薄毛が進行するメカニズム

AGAの原因はDHT(ジヒドロテストステロン)の影響によるものですが、これがどのように作用して脱毛症を引き起こすのでしょうか?

それは、DHTが皮脂を過剰分泌させることによって、頭皮環境が悪化し、結果として毛量の減少・異常脱毛・成長過程での脱毛が起こります。全体的な毛量が減り、髪1本1本も弱って細くなって見えるようになります。

このことをヘアサイクルの短縮等と表現されていることも多くありますが、AGAの原因であるDHTが脱毛症を進行させる具体的なプロセスが下記になります。

1.DHTが頭皮の皮脂腺を刺激して皮脂を過剰分泌させる

毛根イラスト_160727_03毛根イラスト_160727_05

皮脂は本来皮膚を守る役割ですが、DHTはこの皮脂を分泌する皮脂腺を刺激して、皮脂を過剰分泌させる特性を持っています。必要以上の皮脂が分泌されることによって、頭皮環境は悪化の一途をたどることになり若ハゲが進行することになります。

併発する症状:フケや痒み

過剰に分泌された皮脂が参加することによって、フケとなります。
また、頭皮の痒みとなったり、頭皮の出来物になったりすることもあります。

2.過剰分泌された皮脂が毛穴につまり角栓となる

毛根イラスト_160727_07

頭皮表面の酸化皮脂の大半はシャンプー―で除去できますが、毛穴に詰まった酸化した皮脂=角栓は普通にシャンプーしただけでは除去できません。

101216_205813

101216_205813

Pic0057
この毛穴に詰まった角栓により毛穴内部が炎症を起こし、若ハゲを進行させる原因になります。出入口をふさがれた毛穴の内部には、汚れた皮脂がたまり、そこに雑菌などが繁殖してとても健康的とは言えない状態となります。

3.DHTの毛乳頭への攻撃

毛根イラスト_160727_13

上記の1・2と併せて、毛乳頭に存在する2型5αリダクターゼと結合してできたDHTは、直接毛乳頭を攻撃して髪の毛の成長を阻害したり、成長過程での異常脱毛を誘発します。角栓による毛根の環境悪化に伴って、まずます髪の毛が置かれる環境は厳しくなっていくのです。

併発する症状:全体的な毛量の減少

健康な状態の毛根であれば、1つの毛穴から2~3本の健康な毛髪を育てるはずの毛根ですが、角栓によって疲弊した毛根は1つの毛穴から1本の毛髪しか育てられなくなります。このような状態になると、全体的な髪の毛のボリュームが減ったように見られるようになり、地肌が透けて見えたりと言ったAGAの症状が見られ始めます。

併発する症状:頭皮の硬化による血行不良

髪の毛は頭皮の毛細血管から栄養を取り込み成長しますが、角栓によって疲弊した頭皮は硬化し、血行不良を引き起こします。髪の毛を育てる毛母細胞に十分な栄養が届けられなくなることで、髪の毛はやせ細っていくことになります。

併発する症状:異常脱毛を引き起こす

通常髪の毛の寿命は大体3~6年と言われていますが、AGAの進行中の頭皮では、この寿命が短くなっています。即ち、髪の毛はまだ成長過程で異常脱毛を引き起こしてしまうわけなのですが、角栓によって疲弊した毛根、そしてそれによって硬化した頭皮が引き起こす血行不良が、成長過程のまだ子供の髪の異常脱毛を引き起こす原因の一端となります。

出典:http://xn--t8j4aa4n718noylh6dbt8auj3bvnc.com/usuge-genninn.html

出典:http://xn--t8j4aa4n718noylh6dbt8auj3bvnc.com/usuge-genninn.html

4.硬化した頭皮が毛穴を委縮させていく

毛根イラスト_160727_17

AGAの最終段階ともいえる状態です。角栓が詰まった状態で内部炎症を起こし、血行不良に陥り硬化した頭皮の毛穴は、どんどん委縮して小さくなっていきます。
この段階の毛根は、もう健康な状態の時のような太く元気な髪の毛を育てることは出来ず、まだ小さく細い赤ちゃんの毛の状態で脱毛するという、異常脱毛のヘアサイクルを繰り返すことになります。

併発する症状:髪質の変化

頭皮がかなり張っていて、ゆとりのなくなった毛穴から生える髪は、ひょろひょろとした癖がついて生えてくることがあります。
ちょうど「サザエさん」に出てくる波平さんのような髪の毛がそれです。
o038803881272196529353

AGAを治療予防するにはどうしたらよいか?

なぜAGAは起きて、脱毛症がどのように進行していくのかをご理解いただけたと思います。
それでは、どうしたらAGAの進行を食い止められるのかを、重要度の高い順番に、上から1~4番としてあげていきます。

1.DHTの生成を抑制する

AGA(男性型脱毛症)の原因とされているDHTは、男性ホルモンと5α-リダクターゼ還元酵素の働きを受けて生成されるため、この5α-リダクターゼ還元酵素を抑制することでDHTテストステロンの発生を抑制し、毛根に悪影響を及ぼすのを少しでも食い止め、脱毛量の減少や軟毛の成長、つまり髪の毛が太く長く成長することをサポートします。

プロペシア(フィナステリド)の服用

プロペシアは、FDA(米食品医薬品局)認可の処方箋薬で98年1月21日より処方が開始されました。世界60ヶ国以上で販売されている、最強の「経口育毛剤」との呼び声が高いAGA(男性型脱毛症)の治療薬です。国内でも2005年12月14日に万有製薬から発売が開始され、現在では13,000の医療機関で髪に悩む人に処方されています。プロペシアを入手するためには、リアップなどのOTC薬品とは違い医師の処方箋が必要となります。

プロペシアとミノキシジル成分のリアップ(海外での製品名は「ロゲイン」)の併用がAGA(男性型脱毛症)の標準的な治療法として、欧米では認知されています。実際に両剤の併用で発毛効果が高まったとする論文もあります。
但し、副作用として性機能障害=男性機能の低下(ED)が挙げられるため、使用を避ける方も少なくありません。

キャピキシルを使用する

キャピキシル(Capixyl)とは、カナダの化粧品開発会社であるLUCAS MEYER COSMETICS社が開発した成分で、 ・アカツメクサ花エキスと・アセチルテトラペプチド-3 という成分をミックスした天然由来の育毛成分です。ルーカス社は医薬品を開発する権威と信頼ある研究機関で、そこで開発されたキャピキシルには悪玉ホルモンDHTを抑制する効果毛母細胞の細胞分裂を促進して髪の毛の成長を助ける効果において、ミノキシジルの約3倍の成果が出たと発表され、日本に限らず全世界の育毛業界を震撼させて以来、数多くの育毛剤等に処方されています。
日本では未だ医薬部外品の認可が下りていない(日本の医薬部外品認可は現在とても消極的で、ほとんどの新成分の新規認可が非常に通りにくいと言われています。)ため、日本の製品では、「まつ毛美容液」や「頭皮の美容液」と言った育毛を目的とする商品であっても、「美容液」の名で販売される商品にしか配合されません。

天然成分でもDHTの抑制は可能

有名なものは、キャピキシルだけではありません。他にもノコギリヤシが挙げられます。ノコギリヤシには5α-リダクターゼ還元酵素の働きを抑制する効果があるだけでなく、プロペシアのような致命的な副作用(EDなど)が無いとされるため、世界中で育毛剤やサプリメントとして愛用されています。
他にも、女性ホルモンに似た作用を持つ大豆イソフラボンや、カボチャの種子から抽出される植物エキスにも、高い5α-リダクターゼ還元酵素抑制効果が確認されています。

2.毛穴に詰まった酸化皮脂(角栓)を除去する

いくらDHTの生成を抑制使用としても、男性であれば必ずDHTは生成され、それによって皮脂過剰分泌を引き起こします。
角栓は毛穴を詰まらせ、頭皮の血行不良を引き起こし、異常脱毛や毛髪の軟毛化を誘発します。
したがって大切なのが、どうしても毛穴に詰まってしまう酸化皮脂=角栓をきちんと除去することになりますが、これがとても厄介で、角栓は普通にシャンプーしただけでは除去できないのです。
では角栓を除去する為にどうしたらいいのでしょうか?

シャンプー前にスカルプクレンジング専用のクリームやジェルを使う

角栓は浮き上がらせないと取れません。普通のシャンプーで取れないのはこのためです。
毛穴に詰まってAGAを進行させる角栓は、浮き上がらせて除去するスカルプパックやスカルプジェルをシャンプー前に併用するととても効果的に角栓が除去できます。
01141453_4b4eb154308df
参考:http://k.futol.net/products/detail.php?product_id=4

シャンプーはアミノ酸系のスカルプシャンプーを使う

スカルプDやモンゴ流シャンプーなど、スカルプシャンプーは高い!と思われる方も多いと思いますが、頭皮の角栓をしっかりと除去した上で皮脂分泌を適正に保つためには、必ずアミノ酸系のスカルプシャンプーを使ってください。
LUXやパンテーン等に代表されるドラックストアなどで販売される安価なシャンプーの洗浄成分と、スカルプDやモンゴ流シャンプーなどのスカルプシャンプーの洗浄成分に雲泥の差があります。
安価なシャンプーに配合されるラウリル酸やラウレス酸洗浄成分は、頭皮の保護をしている必要な皮脂まで根こそぎ除去するので、肌は極度な乾燥状態となり更なる皮脂過剰分泌が必要になります。 ※しかし他にシリコンや油成分が大量に配合されている為、乾燥状態を実感できないのが危ない罠でもあります。
AGAが進行してもいい!という方は安価なシャンプーでいいと思いますが、AGAの治療・予防をお考えの方は必ずアミノ酸系のスカルプシャンプーを使いましょう。

角栓を揉みだすのをイメージしてシャンプーする

ゴシゴシとこするようにしてシャンプーしても角栓は全くと言っていいほど取れません。角栓を釣るためには指や手のひら全体を上手に使って頭皮から角栓を揉みだすようにして洗う必要があります。
ちょうど腕などの皮をつまむと、毛穴が開いて見えますよね?それと同じように、毛穴を開いてシャンプーの泡でしっかりと吸着除去する必要があるのです。

シャンプーブラシを利用する

スカルプブラシを使って毛穴を刺激し、角栓を浮き上がらせるのもとても有効な方法です。
特にシャンプーの時にも使えるブラシが良いでしょう。
この時に使うブラシはブラシ先端が大きいものや、固いものは出来るだけ避け、
ブラシのきめが細かいものを使ったほうが、効率的に毛穴を刺激し、角栓を浮き上がらせてシャンプーで除去することが可能になります。

con03_image02

3.頭皮の血行を促進する

AGAが進行する頭皮と毛根のマイナス要因であるDHTの抑制と、角栓の除去が出来たら、髪の毛を育てる毛母細胞に十分な栄養が送られるように頭皮の血行を促進することが必要です。頭皮の血行を良くすることで、固くなってしまった頭皮に再び弾力を与え、委縮を始めてしまった毛根を次第に異常脱毛をおこさない健康な毛根に戻していくことが可能です。
では頭皮の血行を促進するにはどうしたらよいのでしょうか?

ミノキシジルを使用する

ミノキシジルとは、もともとは1970年代後半に経口血圧降下剤として米国で開発され使用されていた医薬品成分です。
血管拡張作用があることから、日本では大正製薬から1%を含有する外用発毛剤「リアップ」として発売され広く利用されています。

ただ、ミノキシジルは頭皮だけでなく、体内に浸透すると心臓や心臓、血圧への影響があると言われ、決して安心感がある成分とは言い切れない成分という反面も持っています。

ピディオキシジルを使用する

ピディオキシジルは「ミノキシジル誘導体」と呼ばれ、ミノキシジルと非常に酷似した化学式を持っています。
271128_1
ピディオキシジルには、PPTE配合と言ってシアル酸やEGF等の成長因子が加えられており、血行促進効果・毛母細胞の活性効果が期待できるとされています。
ミノキシジルと比べ、吸収率が高い点と、副作用発症率の低さが注目を浴びている注目の新成分ですが、現在薬用育毛剤には配合が出来ない為、「スカルプエッセンス」として育毛を目指す化粧品として発売されている商品に配合されています。

育毛剤を塗布したら必ず頭皮マッサージを

センブリやグリチルリチン酸2Kと言った育毛剤によく含まれる主成分にも、優れた血行促進作用があります。
AGAの進行を遅らせたい方は、②の角栓を除去するシャンプーの後に、髪と頭皮をしっかりと乾かしたら、育毛剤を塗布して最大限有効に働かせるための正しいマッサージをしましょう。

「育毛剤を塗布したらよくマッサージしてください」というのはよく聞きますが、正しく効果的なマッサージ方法を習得されている方は実はとても少ないが現状です。

頭皮マッサージでは頭皮の「前頭筋」「側頭筋」「後頭筋」をしっかりとマッサージしてあげることが重要です。効果的な頭皮のマッサージには次のような利点があります。

  • 頭皮の血行が促進される
  • 育毛剤がしっかりと頭皮の奥まで浸透する
  • 目の疲れが解消する
  • 頭脳がすっきりする
  • リフトアップ効果がある

マッサージの仕方はこちらを参考にしてみて下さい。

4.毛根の栄養補給を補助する

DHTを抑制し、角栓を除去してAGAの要因を取り除いたうえで、疲弊してしまった頭皮の血行を促進したら、あとは毛母細胞に成長の栄養素をしっかり届けてあげるために、生活習慣の見直しや、サプリメントや育毛剤での栄養補給をすることで、異常脱毛や早期脱毛をくい止め、健康な髪の成長力を回復させて下さい。

育毛剤で栄養補給する

毛母細胞の働きを活性化する天然成分を配合した育毛剤は無数に発売されていますが、ここでは中でも毛母細胞の活性と発毛効果の高い圧痕注目を浴びている成長因子を取り上げたいと思います。
成長因子とは人体のさまざまな器官の細胞が分泌していて、成長因子は細胞に対する多くの機能を持っていますが、最も重要な機能は細胞の活性化と細胞分裂の促進作用です。
成長因子も前述した「ピディオキシジル」同様、現在薬用育毛剤には配合が出来ない為、「スカルプエッセンス」として育毛を目指す化粧品として発売されている商品に配合されています。

食事の見直し

髪の約90%以上はケラチンというたんぱく質でできています。また、毛母細胞の新しい髪の毛生成には、各種ビタミンやミネラル等の栄養素が必要になります。とは言われますが、「髪の毛の為に効果的な育毛食事療法」というまでの効果があるわけではありません。普段から外食やコンビニ食が多い方は、自身の根本的な健康維持の為にも、極力栄養バランスの良い食事を意識するとよいでしょう。

睡眠の見直し

髪の毛は寝ている間に成長します。睡眠を分散して取っている方は、なるべくまとめて睡眠をとってください。
また、シャンプーをするのは寝る前してください。昼間に寝るのと、夜寝るのとでは、自律神経の関係から大きな差が生まれます。昼夜逆転の生活をしている方は、特に食事や育毛剤などで追加のケアに力を入れるべきでしょう。

自分のAGAの進行状況をセルフチェックする方法

AGAは進行性で、男性であれば誰しも少なからず必ず影響を受けています。
少しでもAGAの進行を遅らせて、年齢相応の髪の毛を維持したいですよね。

その為には、自分のAGAの進行状況を把握し、適切なレベルのケアをすることがとても重要になります。

頭皮は張っているか

頭頂部の部分の頭皮を指で動かしてみて下さい。
次にAGAの影響を受けない後頭部の頭皮を指で動かしてみて下さい。
弾力に違いはありますか?頭頂部の頭皮もしっかりと前後左右に動きますか?

もしも頭皮が固く、動きも悪い場合は、頭皮が硬化して血行不良が始まっています。
血行不良による栄養不足によって髪の成長力が低下していますので、毛母細胞にしっかりと栄養補給してあげることと、頭皮の血行促進をする必要があります。

頭皮の皮脂の量は適正か

毎晩シャンプーをしていても、翌日の夜までには頭皮や髪がベタついてしまっている方、フケや痒みがでてしまっている方は、皮脂が過剰分泌されている可能性が考えられます。
特にDHTの影響を受けやすい前頭部と頭頂部は皮脂の過剰分泌が起こりやすい箇所なので、しっかりと毛穴に詰まった角栓を揉みだすシャンプー方法を実践すると同時に、皮脂汚れを除去するスカルプシャンプー選びにも気を付けたほうが良いでしょう。

マイクロスコープを使ってセルフチェックをする

マイクロスコープと聞くとハードルが高く感じられるかもしれませんが、実は自宅のPCにつなぐだけで簡単に頭皮と毛穴の様子を観察できるマイクロスコープが安いもので4000円代くらいから購入することが可能です。

上記に記載した毛穴に詰まった角栓の状態や、1つの毛根から何本の髪が生えているかの観察だけでなく、頭皮の色を観察することで血流の状態や頭皮の健康状態を把握することもできます。

large_memo_0015
▼頭皮の色を観察
赤茶っぽい場合・・・皮脂分泌が過剰で、炎症を起こしたりしている状態
青白い場合・・・健康な状態です

頭皮がむくんでいるように見える場合(右上)・・・毛根内部が炎症を起こしていて、成長過程の脱毛を引き起こしやすい危険な状態です。

頭頂部の毛量を確認する

頭頂部は自分では見えませんので、合わせ鏡で見るか、親しい人に見てもらって経過を観察することが大切です。
特に髪が濡れている状態だと、毛量は少ない場合には地肌が透けて見えやすくなり、危険度を指し図るのには最適だと言えます。

生え際のラインを確認する

初期段階では「何となく生え際の両サイドが上がってきたかな?」という自覚症状を持つ方が最も多くいます。
しかし、毎日見る自分の顔ですので、見慣れてしまえば変化に気が付きにくい部分でもあります。
写真にとるなどして、中長期的に経過を観察する事が大切でしょう。

髪LABOが考えるAGAの対策

いかがでしたか?
AGAに関してはAGA治療を目的とする商品を販売する各企業が、自分たちの商品販売の為にそれぞれの有利な機能のみをフォーカスして紹介している為、それら1つ1つを見ていくくと「結局何をしたらいいの?」と方向性を見失ってしまう方も多いのですが、実は解決しなければいけない項目を上げれば、とても単純なことなのです。

DHTを抑制し、角栓を除去してAGAの要因を取り除き、疲弊してしまった頭皮の血行を促進し、毛母細胞の細胞分裂を促進する。

目的とゴールが分かれば、後はそれに至るプロセスの中から自分に合ったものを選んでいくだけで、AGAは怖くなくなります。

但し、早期に予防を開始すること。
長期間放置した場合、放置した分だけ、治療も困難になりますし、長い時間と費用が必要になります。

男性ならば誰しも必ずDHTの影響を受けAGAが進行するという点をしっかりと理解し、早期予防に努めてください。

髪Laboの育毛理論