目次
ココイルグルタミン酸とは
ココイルグルタミン酸ってなに?
アミノ酸系シャンプーには様々な種類がありますが、その中にも、様々な洗浄成分があります。
ココイルグルタミン酸は、そのアミノ酸洗浄成分のひとつです。
ココイルグルタミン酸の特徴は、程良い泡立ちと、低刺激であること、やさしく汚れを落とし、洗浄力は弱すぎず強すぎず、肌に必要な油分や水分や栄養分を残しながら洗浄できるということです。
吸着性があるので、洗い上がりはなめらかで、なおかつしっとりとした仕上がりです。
タンパク質の変成作用といった悪い要素もないので、頭皮に余計なダメージを与えることもありません。
ただし、ココイルグルタミン酸は、コストが高い成分になるため、配合されたシャンプーも価格が高くなることが多いです。しかし、低刺激で毒性や副作用もなく、デメリットが少ないため、育毛や頭皮の健康のことを考える方が、コストを掛けてでも使用していることの多い、優秀な成分のひとつです。
ちなみに、頭皮に優しいといわれるアミノ酸系の洗浄成分の中でも歴史が最も古い物です。
ココイルグルタミン酸は何からできている?
ココイルグルタミン酸は、チーズやコンブ・わかめなどに代表される海藻類に含まれるアミノ酸である「グルタミン酸」と、ヤシ油から抽出された「脂肪酸」を掛け合わせた成分です。
コンブやわかめのネバネバは、このグルタミン酸の働きです。
また成分名に使われている「ココイル」とは、「ヤシの油から抽出した脂肪酸を使用して作られた」ということを表す言葉です。
なぜ頭皮にやさしいの?
ココイルグルタミン酸には、他のアミノ酸系洗浄成分にはない優秀な働きがあります。
それは洗浄成分でありながら、髪の毛のコンディションを良くする効果がある点です。つまり、ココイルグルタミン酸を使用したシャンプーは、シャンプー兼コンディショナーでもあるということなのです。これはとても便利な働きですね。
成分の中のグルタミン酸が、毛髪でダメージを受けて傷になっている部分に吸着して、保護してくれます。
その後、髪にくっついたまま、薄い膜をつくってくれるので、乱れたキューティクルを修復し、髪のさわり心地がしっとりとしてさらさらになります。
アミノ酸系のシャンプーと言えば、ダメージが少ない代わりに洗い上がりがキシキシするという声も多いですが、ココイルグルタミン酸に関してはそのような髪のキシみやパサつきがないので、安心して使用できそうですね。
また、ココイルグルタミン酸は、「陰イオン系洗浄成分(アニオン性界面活性剤)」と呼ばれる成分で、その名前の陰の通り、マイナスの性質を帯びた洗浄成分です。
髪の毛に吸着しているホコリやフケ、皮脂、整髪料などの「シャンプーで洗い流してしまいたいものたち」は実はプラスの性質を帯びています。そのため、、ココイルグルタミン酸は汚れに吸着し、すすぎと一緒に洗い流してくれるので洗浄力が強いのです。
また、洗浄成分にはよく「タンパク質変成作用」を含むものがあります。これは、タンパク質の構造を変えてしまう作用です。髪や頭皮はタンパク質でできているので、がないので、「タンパク質変成作用」は頭皮や髪の毛に大きなダメージを与える可能性があるのです。
以上の結果としていえるのは、「コイルグルタミン酸は頭皮にダメージを与えることなく、逆に保護までしてくれて、安全に使用することができる、洗浄力の高い成分」ということです。価格が高い事だけが難点ですが、それ以外はほぼ完ぺきな成分といえるかもしれません。
シャンプーの洗浄成分3種類
洗浄成分の種類によって洗浄力は変わる
洗浄成分にはいくつかの種類があります。どのカテゴリーの洗浄成分なのかによって、特徴は異なりますので、現在自分の使用しているシャンプーの洗浄成分が何なのかを確認してみましょう。
ラウリル硫酸系
「ラウリル硫酸Na」と「ラウレス硫酸Na」は、シャンプーの洗浄成分の中でも、特に有名な2つではないでしょうか(悪い意味で)。
2つとも、強い洗浄力を持つ陰イオン界面活性剤なので、強い脱脂力を持っており皮脂や、ホコリ、整髪料などに吸着して、流し落とす性質があります。ここはコイルグルタミン酸と同じですね。しかし問題は、これらの洗浄力が「強すぎる」ということです。
ラウリル硫酸Naは、分子は非常に小さい構造です。そのため、毛穴や肌、髪の隙間からどんどん浸透して、大量の汚れを洗い落とすことができます。しかし、この高い浸透性が刺激となり、頭皮を痛めてしまうのです。また、必要以上の皮脂も落としてしまうため、バリヤである皮脂なども洗い流してしまい、頭皮は保湿ができなくなり、乾燥し、無防備な状態になってしまうのです。
原料屋さんでは、髪の毛を傷ませるため成分として「ラウリル硫酸水溶液」が使われているそうです。
髪を傷ませるための成分で髪を洗うなんて、矛盾していますよね。
ラウレス硫酸Naは、上記のラウリル硫酸Naにポリオキシエチレンがくっついたものです。
1つ1つの分子が大きいので、ラウリル硫酸Naに比べるとあまり浸透しません。洗浄力は同じく強いのですが、刺激が抑えられています。つまり、「ラウリル硫酸に比べればまだまし」それでも洗浄力は強すぎる。という成分です。
原料代が非常に安価であるために、高額な美容室品でもよく使用される洗浄成分です。
消費者の安全より製造コストを安く抑えることを重視した結果でしょう。
石鹸系
石鹸シャンプーが最近話題になっています。石鹸シャンプーの特徴はその安全性の高さと高い洗浄力です。
5000年以上も前から使い続けられてきた石鹸という洗浄剤は、その間ずっと淘汰されずに安全な成分として使用され続けてきた歴史があります。そのため、人体への害のなさ、安全性と言う部分では保証されていると言っていいでしょう。
これまで石鹸は髪の毛に使用するというよりも手を洗ったり体を洗ったりといったことに使用される機会が多く、髪の毛には使われませんでした。これが覆ったのは、上記のラウリル硫酸系シャンプーの品質の悪さが話題になったからです。安価なシャンプーを使用すると頭皮が傷む。かといって頭皮に優しい洗浄剤が配合されたシャンプーを購入しようとすると価格が高い。この状況を解決するのが石鹸シャンプーでした。石鹸シャンプーは価格が安く、ラウリル硫酸系シャンプーにくらべると頭皮に優しかったのです。
ただし、欠点として使用すると「髪の毛がキシキシする」「油分まで洗い流してしまう」という性質もあるため、とくに乾燥肌の方は注意が必要です。
アミノ酸
洗浄成分にアミノ酸系の界面活性剤を使用しているシャンプーをアミノ酸系シャンプーといいます。洗浄力がやさしく、頭皮や髪の毛への刺激が少ないので、敏感肌の方やアトピー肌の方でも、お肌のトラブルを気にせず使用できます。
また、人の体はそのほとんどがたんぱく質で構成されています。もちろん髪の毛や頭皮もたんぱく質でできています。そしてタンパク質は、元をたどればアミノ酸で構成されています。そのため、アミノ酸シャンプーは、髪の毛の元となる成分で構成されているため刺激が少なく、さらにはシャンプーの際にアミノ酸を補給することもできます。皮脂を取りすぎずに余分な汚れだけを落とすというバランスの良さが、様々な洗浄成分の中でも特に高く、髪や頭皮を健康な状態のまま維持できるのです。
ちなみに上記の石鹸シャンプーに使用される界面活性剤よりも、アミノ酸系の界面活性剤のほうが低刺激だと言われています。
まとめ
今回紹介したココイルグルタミン酸は、アミノ酸系の洗浄成分の中でも、コンディショニング効果のある非常にオススメの成分になります。やはり当然のことですが、優しい洗浄成分のシャンプーが頭皮を傷つけないため、育毛にとっても有効なようですね。
ただし、ココイルグルタミン酸は高価なものですので、お財布との相談になります。そこでもし購入が難しそうであれば、アミノ酸系シャンプーの中から手が出せそうなものを探すのが良いでしょう。
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