目次
あなたの汗の量は大丈夫?
あなたの汗の量は、一般的な人の汗の量より多いですか?それとも少ないですか?
平均的な汗の量と比べて、自分の汗をかく量が多いと感じている人は、「多汗症」の可能性があります。ただ単に汗をかく量が多いだけでそこまで問題ではない、と考える人もいるかもしれませんが、実はこの多汗症がきっかけで様々な問題が起こることがあります。
特に、特定の場所から大量の汗が出る症状を「局所性多汗症」と呼び、その中でも、頭から汗が大量に出ることを、頭部多汗症と呼びます。
頭部多汗症になっていると、髪型が汗ですぐ崩れてしまったり、女性の場合はお化粧が落ちてしまったり、仕事で大切なプレゼンの時に、汗がダラダラと出て、説得力がなくなってしまったりという問題点があります。何より、汗をたくさんかいている人というのはみっともなく見えてしまいますよね。
今回は、その頭部多汗症の原因や対策についてお伝えしていきます。
頭部多汗症とは?
局所性多汗症の中でも、髪の毛の生えている頭皮から汗が大量に出るという状態を頭部多汗症と呼びます。
頭部多汗症は、体温が上昇することによって発汗するという、一般的な汗とは違い、緊張などに伴って出てくる精神的な発汗が多くを占めていると考えられています。
多汗症の中には、脇の下、足の裏、手のひらなど、他の人からは見えない場所から汗がたくさん出るという種類の症状もありますが、これらの場合はよほど大量の汗が出て、びしょびしょにならない限りは他の人にはバレにくい部位の多汗症です。
しかし、この頭部多汗症は人から見られる場所なので、汗が出ていると周りにもすぐにバレてしまいます。
さらに、頭部多汗症の嫌な部分が、「自分が汗をかいているという状況を、他人に見られてしまうことによって、余計に焦ったり、緊張してしまったりして、さらに大量の汗をかいてしまう」という悪循環に陥ってしまいやすいということです。頭部多汗症は、精神的な原因によって出る汗なので、あせればあせるほど汗が分泌されやすくなってしまうのです。
頭部多汗症の原因
実は、頭部多汗症だけではなく、その他の局所性多汗症も含めて全ての多汗症は発症する原因がはっきりと解明されていません。
現在考えられているのは、「何らかの理由で交感神経の反応が強くなり、それが発汗を促しているのであろう」ということです。そして、汗をかいているという状況が他の人に気付かれやすく、しかも「汗は不潔だ」という考え方があるので、人目を気にしてしまい、精神的な発汗が増えるということも、症状を悪化させる原因だとされています。
頭部多汗症の治療方法
局所性多汗症については、発汗を促す交感神経を手術で遮断することにより、直すことができます。
しかしそれは部位によって異なります。手のひらに起こる局所性多汗症であれば、交感神経を手術によって遮断することが可能なのですが、頭部の場合は交感神経を遮断することができませんので、現在のところ完全に治すための治療方法はまだ見つかっていません。
わきの下や、足の裏などといった局所性多汗症は、塩化アルミニウムを外用薬として塗布することによって発汗を抑制することができます。
しかし、頭部多汗症の場合は、その薬剤を頭皮に塗り込まなければいけません。しかし、頭皮は体全体の皮膚の中でも最も敏感な部分です。
そのため、塩化アルミニウム外用薬を塗った際に、頭皮がかぶれてしまったり、髪の毛にダメージが加わってしまったりする危険性があります。これは自分の判断で使用するのではなく、病院に行き、皮膚科の先生に相談した上で使用するかどうかを決定するようにしましょう。
頭部多汗症の解決策「自律神経訓練法」
頭部多汗症は、精神性の発汗作用です。つまり、ストレスや不安などによって症状が悪化するという性質を持っています。
この性質上、外用薬を使用した治療よりも、精神面での治療のほうが高い効果を生む場合があります。その際におすすめなのが「自律神経訓練法」という心身療法です。
具体的なやり方をお伝えします。まずは、できるだけ静かで落ち着ける場所に移動し、椅子やソファなどに腰掛けてください。そして、両腕や両足を少し開いてリラックスします。このとき、足の裏を床にピッタリとくっ付けるようにしてください。
そして、気持ちが落ち着いてきたら、軽く目を閉じて心の中で「気持ちが落ち着いている」と数回唱えましょう。心の中でその言葉を唱えるだけで、気持ちが不思議と落ち着いてくるはずです。次に、「手や足が重たい」と心の中で唱えます。
リラックスした状態でこの言葉を心の中で唱えると、不思議と本当に手足が重たく感じてくるはずです。その次は「手足が暖かい」と心の中で唱えてください。もともと手足には温度があるので、その温かさを自然に感じるようになるはずです。
次に唱えてほしい言葉は「心臓が静かに脈打っている」です。
自分の心臓の音感じてリラックスしてください。そして次に唱える言葉は「楽に呼吸をしている」という言葉です。リラックスして非常に楽な状態で呼吸をしているということを実感してください。そしてその次に、「お腹が暖かい」と数回心の中で唱えます。
リラックスした状態ではお腹が温まってくるはずです。そして最後に、「額が心地よく涼しい」と唱えてください。手足やお腹が温まるのと同時に、額の部分は涼しい風を受けているような爽やかな感覚になります。この状態を感じると、さらに深くリラックスした状態になります。
ここまでを3分から5分で行ってみてください。もし眠る前であれば、そのまま眠ってください。
もしその後に汗をかきたくない大切なプレゼンなどがある場合は「消去動作」を行います。まずは、両手を強く握ったり開いたりして指の筋肉を活性化させます。
その後両手を組んで大きく伸びをして肩や首を回します。そして体全体をほぐすことによって自己催眠状態から覚めることができます。
その他の頭部多汗症の解決方法
上記でご紹介した自律神経訓練法を使用しても多汗症が収まらないという場合は、精神安定剤を服用するという方法もあります。これは薬品の力を使って直接的に精神の安定を得るものなので、効果が出ないということはないはずです。
薬剤の服用したくないという場合は、「半側発汗」というものを使用する方法もあります。
これは、私たちの体に備わっている機能で、体の一部分を圧迫すると、その部分の汗が減り、その反対側の部分から出る汗の量が増えるという現象です。バストトップから5センチ程上の部分を紐などで強く縛って圧迫することにより、縛っている間だけ顔や頭からの発汗を抑えることができます。大切なプレゼンや大勢の人の前でのスピーチなどをする際には突貫工事のような対処法ですが、効果があるのではないでしょうか。
まとめ
頭部多汗症は、様々な局所性多汗症の中でも、最も悩んでいる人にとっては深刻な問題です。
夏でも冬でも、基本的には露出している部分である頭部から汗が出るので、周りの人の目が気になってしまい、余計に汗が出てしまうのです。多汗症は、精神的な発汗なので、気温はあまり関係なく、冬でも汗をかく人は汗をかきます。
そのような意味で、精神安定剤を服用したり、自律神経訓練法を行うことで発汗を抑制したりすることができると言われています。
完全に治療する方法は現段階では見つかっていませんが、頭皮の健康状態を維持したいならこれらの方法を使って頭部多汗症と上手に付き合っていく必要があるかもしれませんね。
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