くせ毛で悩んでいる人は多いと思いますが、実は日本人にはくせ毛の人が多いのです。江戸時代にもくせ毛に悩んでる人はおり、コテを使ったり、重い板を髪の毛に乗せたりして、くせ毛を伸ばしていたそうです。現在でも、美容院に行き、お金をかけて縮毛矯正をしたり、ストレートパーマをあてたりしている人は多いですよね。特に湿気の多い日などは、くせ毛のある人には悩ましい日です。しかし、そのような悩みの種である癖毛を育毛剤を使用することにより矯正してくれるという噂があります。この真相について今回は解説していきます。
目次
しつこいクセ毛に育毛剤は効くのか?
くせ毛の人は毎日のその髪の毛のケアに悩まされています。例えば、自宅で髪の毛をセットするのであれば、自分の持っているヘアアイロンなどを使用して、髪の毛を「見た目はストレート」にする事ができますが、旅行に行った時などは大変です。ホテルなどに設置されているドライヤーだけを使っても、自分の髪の毛のクセが治らないという人も多いのではないでしょうか。しかし、その頑固なクセ毛を育毛剤で治すことができるかもしれないのです。「育毛剤は、ハゲている人が使うものだ」と思い込んでいる方は一度この記事をよく読んでみてください。憧れのストレートヘアになれるかもしれません。
日本人はクセ毛と直毛どっちが多い?
実は、日本人の約7割はクセ毛だといわれています。しかし、世界的に見ると、日本人は直毛が多い民族です。そして黒髪の美しい民族としても世界的に知られています。くせ毛が7割もいるのに、直毛が多いという不思議な状態になっていますが、要は、日本人の中に、完全な直毛であったり、完全なくせ毛であったりといった人が少ないということなのです。完全な直毛の人が多いのであれば、縮毛矯正やストレートパーマという文化はここまで浸透しなかったはずです。逆に完全なくせ毛が多いのであればパーマという文化は浸透しなかったでしょう。つまり、日本人は中途半端なくせが多いということなのです。
くせ毛のタイプいろいろ
単純にくせ毛と言っても、いくつかの種類に分類されます。クセのつきかたや形状によってそれぞれ名前がついています。クセ毛が育毛剤で治るかどうかという話の前に、まず自分の髪の毛のくせ毛タイプを分析してみましょう。
波状毛
日本人のくせ毛で最も多いのがこの波状毛という名前のクセ毛だと言われています。その文字の通り、髪の毛全体が波のようにうねっている状態です。全体的に同じ方向にうねっているわけでも、左右対称にうねっているというわけでもなく、バラバラの方向にうねるので、面倒なクセのつきかたです。雨の日など、湿気が多い日にはボリュームアップしてしまうのがこのタイプの特徴。その形状も多種多様で、ふんわりとしたものから強いパーマがかかったような状態のものまで幅広いものがあります。
捻転毛
髪の毛を1本抜いて、その毛を爪で引っかくような形で引っ張るとコイル状になるのご存知ですか?捻転毛というのは、髪の毛がもとからそのコイル状の形になっているくせ毛のことをいます。細く柔らかい髪の毛を持った人に多く、パーマやカラーリングによってダメージを受けやすいクセ毛です。そのくせ、パーマ液やカラーリング剤が髪の毛に浸透しにくいので、縮毛矯正をしようとしても、なかなか効果が出にくいそうです。美容院の方を困らせるタイプのクセ毛ですね。この捻転毛は、枝毛や切れ毛が目立ちやすいので、毎日のケアがとても大切です。
縮毛
縮毛は、わかりやすく言うと、縮れ毛のことです。黒人の方に多いのですが、日本人でも存在します。一つの毛穴からたくさんの髪の毛が生えているので、どこにつむじがあるのかわからないぐらい髪の毛の量が多いそうです。これは、黒人の方は住んでいる地域柄、紫外線が強すぎるため、頭皮を守るという目的で髪の毛が進化したのではないかと言われています。日本人ではそんなに数は多くありません。縮毛の人は髪の毛自体も太いので、病院で使われるような薬剤に対しても強い耐性があります。
くせ毛の原因
くせ毛の原因が分かればそのためのヘアケアの方法もわかってきます。その原因について解説していきます。
遺伝
くせ毛は両親からの遺伝のため治らないという話を聞きます。両親共にくせ毛であれば9割の確率、どちらか片方がくせ毛だと5割の確率で子供がくせ毛になると言われています。まれに、隔世遺伝で祖父や祖母からくせ毛の遺伝子を受け継ぐということもありますが、両親がくせ毛の場合はほぼ間違いなく子供もくせ毛になります。
ホルモンバランス
女性ホルモンは、美しい髪を生み出し、髪の毛の寿命を伸ばす作用があります。薄毛の治療方法の中にも、女性ホルモンの注入というメニューもあるほど、髪の毛の成長に直接作用するホルモンです。この女性ホルモンのバランスが乱れると、髪の毛が抜けるという作用だけではなく、髪の毛の質さえ変えてしまうことがあります。もともとストレートヘアだった人が急にクセ毛になってきたというときは、女性ホルモンのバランスが乱れてきたことが原因である場合が多いのです。
ダイエット
食事制限をして栄養が行きとどいていない人は、周りの人が心配するほどげっそりとやせ細っている場合があります。髪の毛も同じです。必要な栄養分が届いていないと、だんだんと細くなっていきます。もともとは張りや艶があった髪の毛が少しずつ細くなり、かつツヤがなくなります。直毛だったはずの髪の毛もそれによってクセ毛になってしまうのです。
生活習慣の乱れ
ダイエットとは逆になりますが脂分や肉などを多く摂取し、野菜の摂取量が不足している場合は、頭皮に必要以上に皮脂が分泌されて髪の毛の成長に悪影響を与えることがあります。これが悪化すると髪の毛がどんどん抜けていき、髪の毛の質も変わってしまいます。また、睡眠不足も髪の毛の成長を妨げてしまいます。そのほか、飲酒や喫煙なども髪の毛にはあまりいい影響を与えません。
育毛剤でクセ毛は治るのか?
今すでに生えているくせ毛を直すには、縮毛矯正をあてたり、ストレートパーマをかけたりといった方法しかありません。しかし、これから生えてくる髪の毛を直毛にしたいという場合は、育毛剤にも効果があります。原理は簡単で、健康でまっすぐな髪の毛が育つ頭皮環境を整えてあげればいいだけです。皮脂が詰まっていたり、乾燥していたり、荒れていたり、といった頭皮からは健康な髪の毛は生えません。逆に言えば理想的な頭皮環境になれば、クセのないまっすぐな髪の毛の生えてくる可能性は上がるのです。まずは頭皮の環境改善を心がけましょう。
くせ毛を根本的に解決したいのであれば、今生えている髪の毛をどうするかよりも頭皮の環境について考えるべきです。具体的な方法を見ていきましょう。
育毛剤を使用する
ハゲていないのに、なぜ育毛剤を使用するのか?と思う人もいると思いますが、くせ毛対策の一環として育毛剤はとても効果的です。不健康な状態の頭皮から生えてくる髪の毛は、栄養分が足りないためにクセが強くなってしまいます。ハリとコシのある直毛を生み出すためには健康的な頭皮にする必要があるのです。その悩みを解決するのに役立つのが、頭皮環境を改善する効果のある育毛剤を使うことです。お勧めなのは無添加の育毛剤です。匂いの強いものや、つけたときにスーッとするものはあまりお勧めできませんが、刺激が少なく、天然成分を中心に配合した育毛剤は効果があります。
刺激の弱いシャンプーを利用する
石油系の合成界面活性剤を洗浄剤として使用しているシャンプーは、価格が安い分、洗浄力が強すぎて頭皮環境を悪化させてしまいます。逆に、アミノ酸系の洗浄成分の入ったシャンプーや、無添加のシャンプーは、合成界面活性剤の入ったシャンプーに比べると値段は高くなってしまいますが、頭皮に優しい洗浄成分です。さすがにシャンプーを変えたというだけではくせ毛が治るということはありませんが、頭皮環境が良くなるので髪の毛は抜けにくくなります。
まとめ
くせ毛に悩んでる方はまず、今生えている髪の毛を日々のケアか美容院に行ってストレートパーマを当てるなどの方法で改善していくことが必要です。しかしそれは髪の毛に負担をかけてしまうので、できれば頭皮環境を改善して「これから生えてくる髪の毛」を出来るだけまっすぐに、なおかつ丈夫なものにしていくのがお勧めです。そのためには、育毛剤を使用したり、シャンプーを変えてみたりといった方法がありますので、くせ毛に悩んでいる人は一度試してみてください。