湯シャンが広まった背景
2014年にタモリさんが「タモリ式入浴法」として、石鹸を使わない方法を披露したことから"湯シャン"ブームが巻き起こりましたよね。
引用:育毛剤比較ランキング
現在ではSNSに湯シャン効果を継続的にアップする人もいたり、フケやかゆみがなくなった、ハゲが治った!などネット上では高評価を得ているので、実践する人が多い洗髪方法でもあります。
出典:ふさふさライフスタイル
ですが、湯シャンにもやり方があり、湯シャンが適さない人もいるので、ただシャンプーを絶つだけではハゲ対策の意味がなさそうです。
湯シャンは私たちの頭皮にどんな効果をもたらしてくれるのか知ってから試していきましょう。
湯シャンするとどうなる?
1.皮脂の取りすぎを防ぐ
シャンプーの泡立ちの成分には"界面活性剤" が使われており、これが頭皮に刺激を与え、髪が生えにくくなってしまっていると言われています。つまり、「シャンプーを使わないことで、刺激を取り去ろう」というのが湯シャンのそもそもの発想です。
また、私たちの頭皮には"表皮ブドウ球菌"や"マラセチア菌"など常在菌と呼ばれるものが存在していますが、シャンプーの防腐剤はこれら常在菌を死滅させてしまうことで頭皮環境が乱れると言われています。
私たちの頭皮に存在する常在菌は、雑菌の感染や繁殖を防いだり、余計な皮脂や汗を食べ酸性の物質を代謝してくれることで、頭皮にとって自然な弱酸性の環境に整える働きがあります。
引用:http://www.goodshepherdwaban.org/index.html
シャンプーの防腐剤が頭皮に良くないので、シャンプーを辞めて刺激が少なくなると常在菌が正常に働き出すのだそう。
2.栄養が髪に行きわたる
シャンプーは皮脂を取ってくれるものなので、場合によっては頭皮が乾燥しがちになります。そうすると頭皮は乾燥のSOSを察知し、皮脂を過剰分泌するようになります。皮脂の過剰分泌がハゲの最も大きな原因だと言われています。
ですが、お湯だけで洗うと皮脂を取りすぎずに済むので、頭皮は皮脂分泌に使っていたエネルギーが髪の栄養補給の方に回ることになり頭皮が活性化していきます。
そうすると血行不良も良くなるので、今までより髪が生えやすい頭皮になるのだそうです。
湯シャンがおすすめな人
界面活性剤や防腐剤が頭皮環境を悪くしてしまうことがわかりましたね。
シャンプーの刺激に敏感な人ほど湯シャンが適しているようです。
あなたの頭皮に湯シャンが合っているかどうかは頭皮タイプによってわかります。特に以下の傾向に当てはまる方にはおすすめです。
◆フケが出てしまう人
日常的にフケがたくさん出る人は皮脂が過剰分泌しがちな傾向の人です。
湯シャンの効果で一番よく言われるのが「フケが出なくなった!」という口コミです。シャンプーをやめることで皮脂分泌が正常になることでフケも改善されるようです。
◆敏感肌の人
皮膚のバリア機能が弱い人は、シャンプーだと刺激が強すぎて知らず知らずのうちに頭皮を傷めている可能性があります。
シャンプーの界面活性剤は皮膚の外側の角質層を破壊してしまう恐れもあるので、シャンプーを使い続けることで肌がさらにデリケートになってしまうことも考えられます。
◆乾燥肌の人
冬に顔が粉ふいてしまったり手がささくれたりしやすいなど乾燥肌タイプの人は、シャンプーの洗浄力で洗いすぎてしまって肌が乾燥してしまっているかもしれません。乾燥肌の人は頭皮への刺激を最小限にするために、お湯の温度をややぬるめの33℃~で洗いましょう。
逆に、脂性肌の人は、お湯で洗うだけでは皮脂が取り切れず湯シャンの効果を実感しにくいようです。
普段の生活で頭がベタベタしてしまったり、1回のシャンプーでスッキリできない人は湯シャンだけではなく、シャンプーを使う日と交互に試してみましょう。湯シャンを続けるうちに皮脂の分泌がコントロールされるので、ベタベタしがちな頭皮の改善が期待できます。
正しい湯シャンのやり方
湯シャンはただ洗うだけでは効果半減。洗う前の準備やお湯の温度も重要です!
正しく洗えば頭皮環境が良好になり、効果が出やすくなります。
【ブラッシング】
絡まった髪の毛の流れを整え、毛が抜けるのを抑えられます。また付着したフケやゴミを落とすためにも必要です。育毛効果が期待できる、スカルプブラシを使うのもおすすめです。
【洗う】
36℃くらいのぬるめのお湯で洗いましょう!40℃近くの熱いお湯は皮脂を取りすぎてしまったり、頭皮の保湿成分であるセラミドが溶け出してしまったりと、頭皮には刺激が多いので要注意です。
指の腹で優しくマッサージするように洗いましょう。力強く洗ってしまうと産毛の段階の毛が抜けてしまうと言われています。
このあと同じくぬるめのお湯で十分に洗い流します。これは、マッサージ中に浮かび上がってきた皮脂を洗い流す意味もあります。
【乾かす】
タオルドライした後にドライヤーでしっかり乾かしましょう。濡れた髪はキューティクルが開いている状態なので、濡れたまま放置していると枝毛などダメージヘアの原因になります。
それでもやっぱりシャンプーで洗いたい!
頭洗うのにシャンプーがないってのはちょっと違和感ある・・・。という方もいらっしゃると思います。
湯シャンはハードルが高いと思っているそんなあなたには、洗浄力の優しいシャンプーを使うことをおすすめします!
市販のシャンプーには"ラウリル硫酸系" という洗浄成分が使われていることが多く、この洗浄成分は食器用洗剤や洗濯用洗剤にも使われている強い界面活性剤なので、頭皮に必要な皮脂まで落とすことで頭皮環境を悪化させてしまいます。
市販のスカルプシャンプーのほとんどは「アミノ酸系洗浄成分」です。このことからも、刺激の少ないシャンプーで洗うことがいかに大事なのかわかりますよね。