AGA治療薬の購入先はクリニックだけじゃない
AGA治療に用いられる薬は全世界にはいくつもありますが、現在日本で認可を受けているものに限ればその数は限定されてきます。
AGA治療薬に含まれる有効成分は高い効果が認められている反面、副作用も認められているためなかなか簡単に厚生労働省からの認可が下りず、海外では使用されている薬が日本のクリニックでは処方されていないのが実情なのです。
それでは日本ではクリニックで処方される治療薬しか使用することができないのでしょうか?
いいえ、方法としてはどうかと思いますがネットなどを通して個人販売で購入することは可能です。
個人輸入に関しては相手が見えない上、阻害品が多く紛れ込んでいることもあるので、購入相手の選定には慎重を期さなければなりませんが、保険のきかないAGA治療薬をジェネリックに変えて費用を浮かすのは一つの手でしょう。
しかし、この方法をとる際には服用後のトラブルをも見据える覚悟が必要になります。
今回は個人輸入の危険性を理解してもらうためにも、プロペシアとミノキシジルについて詳しく説明します。
AGA治療薬あれこれ
1.プロペシア
・開発経緯
AGA治療薬の代表格ともいわれるプロペシアは販売されている薬の名称で、その有効成分はフィナステリドです。
もともとは前立腺肥大や前立腺がんの薬として創製されましたがAGA患者の毛髪成長に有効なことが研究によって明らかにされて、1997年アメリカでAGA治療薬として販売されました。
日本で販売されるようになったのが2005年で、それ以降大半のクリニックでAGA治療薬として使用されるようになりました。
・効果
先ほど言ったようにフィナステリドはもともと前立腺肥大や前立腺がんの薬でした。
そこで注目してもらいたいのがその効用です。
フィナステリドの効用は男性ホルモンのテストステロンをDHTへ返還する2型2型5αリダクターゼの阻害です。
AGAを発症する原因は立腺肥大や前立腺がんと同じDHTです。
AGAはDHTが髪の毛を作り出す毛乳頭細胞の細胞分裂を低下させて発毛を阻害します。
よって、フィナステリドがテストステロンを髪の毛の成長を妨げるDHTへの返還を阻止して脱毛を阻止して、健康な発毛を促進するというわけです。
・副作用
プロペシアの主な副作用は下記のとおりですが、最も注意しなければならないのは肝機能に問題がある方です。
肝機能に問題がある場合は肝機能障害の発症が稀にあることが確認されています。
クリニックの処方なら必ず確認されることなので問題ありませんが、個人輸入の場合にはそんな確認をしてくれる人はいないので、くれぐれも注意が必要です。
しかし、他の副作用に関しては重篤な症状のものはないので、まずは薬の摂取をやめてすぐに担当医師に相談すれば問題ないでしょう。
・頭痛・腹痛
・性欲の減退
・勃起不全
2.ミノキシジル
・開発経緯
ミノキシジルは1960年にアメリカのアップジョン社が血圧下降の経口薬として創製しました。
しかし、服用者に発毛効果が見られたことから研究が重ねられ、脱毛症の治療薬として販売されるようになりました。
その商品の一つとして日本でも有名なのが育毛剤のリアップが挙げられます。
・効果
開発元に発毛効果についての質問をしたところ、が説明するにはミノキシジルの発毛メカニズムが発毛組織を活性化して発毛促進効果を発揮するとの返答でしたが、実際はその詳細は判明していないのが実情のようです。
しかし、ミノキシジル自体の効用から考えれば発毛のメカニズムの一部は容易に推測は付きます。
それはミノキシジルがもつ血管拡張作用です。
髪の毛が育つには酸素と栄養が不可欠ですが、それを運搬しているのが血管です。
AGAの方の頭皮は決して利用的な環境とは言えず、その下を流れる毛細血管も血管収縮してしまっています。
つまり、十分な酸素と栄養が運搬できる血流状態ではないのです。
そこでミノキシジルの血管拡張作用で血行を促進し、十分な酸素や栄養素を供給できるようになることで成長不良だった髪の毛が健康に育つようになって、発毛促進効果を発揮するというわけです。
・副作用
ミノキシジルは血行を促進するためどうしても下記のような副作用があります。
・頭皮がじんじんする・頭皮にがかゆい
・血圧が低下する
痛みやかゆみは個人差があり、中には耐えきれなくてミノキシジル配合の育毛剤の使用をやめたという方もいるようですが、基本的には健康に害をなすものではないのでそれほど気にする副作用とは言えません。
しかし、心臓病や低血圧症の方は注意が必要です。
自己判断で購入して使用していると急激な血圧低下で重篤な症状になることも考えられます。
該当する方は必ずクリニックで医師の診断を仰いでからにしましょう。
正しい知識を身に着けて自分に合った治療薬選びを!
冒頭でも申しましたがAGA治療薬は現在クリニックで処方されているもの以外も購入することは可能です。
現在自分が使用している治療薬のジェネリックを個人輸入で安く購入しようとする方もいるでしょうし、新しい治療薬に挑戦してみようかという方もいるでしょう。
しかし、日本で医師の処方が必要な医療用医薬品に分類される薬に配合されている有効成分で副作用が起こることがあります。
この点をよく理解して、自分に合った治療薬を使うようにしてくださいね。
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